知って得する法律


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 警察官職務執行法2条には職務質問についての規定があり、ときどき夜に警察官から質問されたりするのは、この規定が根拠になっています。しかし、この職務質問は任意の捜査であり、一般の人が法的に拘束されることはありません。すなわち、職務質問は警察が、われわれ一般の市民に協力を依頼するものなので、極端な話、それに応じる必要もないのです。ときどき、横柄な警察官が「はい、止まりなさい。いま何をしてるんだ!?」とか「その自転車あんたのか!?」とかいって、無理にこちらを制止しようとしますが、任意捜査の原則からすれば「すみません。ちょっと止まっていただけますか?ご協力いただけますか?」と謙虚に頼むのが筋でしょう。また、こちらに疑わしい点がないのであれば、職務質問に応じる必要もないのです。職務質問は犯罪を犯し又は犯そうとしている疑いが高い者に対して認められているのですから、その疑いがないのであれば、応じる必要もないのです。もし、あまりにも横柄な話し方をする警察官がいたら、次のようにいいましょう。「職務質問というのはね。任意の捜査でしょ。だったら、お願いしますとか、してくださいとか言ってもらいたいね。命令される筋合いじゃないんだからね」と。
 警職法2条3号には次のように書いてあります。「・・・職務質問された者は、刑事訴訟法に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され又その意に反して警察署、派出所、もしくは駐在所に連行され、もしくは答弁を強要されることはない」と。
 
 民法708条には「不法の原因のために給付をなしたる者はその給付したるものの返還請求することをえず」と規定されています。これは、簡単にいうと悪いことをしようとして相手にお金などを渡した場合には、後から、「やっぱり法律に違反するのでそれを返してくれ」といっても、法律は助けてあげないよ。というものです。
たとえば、若い女性を愛人にする約束で、100万円のダイヤの指輪をあげた後に、その女性が「やっぱり、愛人になるのやめたい」といったとしましょう。この場合に、「愛人契約はそもそも法律に違反するから、あげたダイヤを返してくれ」と後からいっても、その指輪をとりもどせない、というのがこの規定です。悪いことしているのだから、国はそんな人を助けてあげませんという感じですね。
 この条文を使えば、理論上は、とんでもないオヤジたちから、お金や物をまきあげたりすることが可能です。ただ、最初から故意をもって行えば、騙した女性は詐欺罪で逮捕されることもありますので、気をつけてください。最初はそんなつもりはなかったけど、あとから気が変わったという場合にだけ、女性は物を返さなくてすみます。
ただし、くれぐれも悪用しないようにしてくださいね。
 
 この話は、たかが、万引きと思っていたら大変なことになるという話です。こどもの頃、万引きをした経験のある人はたくさんいるかもしれません。また、近時スーパーマーケットなどで主婦の万引きが増えていると聞きます。でも、この万引きは大変、重罪になる可能性があるのです。
 まず、品物を万引きすることは、もちろん刑法235条の窃盗罪にあたります。窃盗罪は上限が懲役10年まである犯罪で、決して軽い犯罪ではありません。くれぐれも甘くみないでください。では、万引きをした人が店員から呼び止められ、つかまりそうになったので、店員の顔を叩いたとします。すると、今度は窃盗から強盗に罪名がかわってしまいます。刑法238条には事後強盗罪という規定があって、窃盗をした者が逮捕を免れるために、相手に暴力を使った場合は、普通の強盗罪と同じ罪になると規定しているのです。強盗罪となると最低で5年以上、内容がひどいときには15年という懲役が待っています。では、顔を叩いて、たまたま店員のメガネなどが割れて、店員が怪我をしたとしましょう。すると今度は強盗致傷罪となり、無期又は七年以上の懲役となります。では、運悪く、店員が叩かれた勢いでころび、頭を打って死亡したとしましょう。すると、今度は強盗致死罪が成立し、死刑又は無期懲役となってしまいます。
 どうですか?たかが万引きと思っていたら大変なことになるでしょ。もちろん、検察官や裁判所はささいな抵抗行為(暴行)を強盗罪の要件である「強い暴行」にあたらないとして、窃盗罪と単なる暴行罪が成立するなどとしています。運の悪かったケースでは、少し大目にみてくれるということです。しかし、十分な暴行行為があったと認められれば、先ほど話したような重大犯罪になってしまうのです。
 お店で、物を買うときはちゃんとお金を払ってくださいね。スリルがほしいから、いらいらしたからという理由だけで、万引きをすると取り返しのつかないことになってしまいますよ。それから、もし、万引きで捕まったときには、素直に謝罪し、お金を払ってくださいね。初犯なら警察に叱られる程度ですみます(?)からね。

 
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